セルフ出版のコーナーで、出版社のノウハウを使って著作者が本を出す種類をご紹介しました。
自費出版・共同出版・セルフ出版です。
ここまで来て、もしかしたら出版社に頼まなくても、一人で出版できるのでは?
と思う人も出てくるのではありませんか?
世の中、一人電波塔状態のYoutubeチャンネルもあるように、
一人出版社も、実は最近増えているのです。
原稿を書くことはできても、本を発行するノウハウは又別の話です。
通常著作者は、原稿をかきますが、そこから先、本に仕上げて流通させるのは、版元である出版社の仕事です。
簡単に言うと出版社とは、「原稿を本という形にする術」と「売り場へ本を並べるコネ」の両方を持っていて、
売れそうな著作者を発掘しては原稿を書かせて本という形にし、世に送り出すのが仕事です。
作られた本(在庫)は原則出版社のもので、著作者は売り上げに応じた印税をもらうシステムです。
制作コストや在庫を抱えるのは出版社なので、売れない本など作りたくありません。
又、売れ残った場合(返品の場合)在庫は基本的に版元である出版社が抱えています。
日本で本が売れない、もしくは著作者の地位が低い原因のひとつに日本独自の流通システムがあると思います。
個人の力ではどうにもならない部分としては、例えば全国書店流通は、従来からあるシステムを使わなくてはなりません。
具体的には、『出版社のライセンス』と『取次店』と呼ばれる会社との契約が必要になるからです。
そして、売上げのかなりの部分をこの『取次店』が持って行ってしまうので、著作者の印税収入が低いのも、日本独自の事情といえます。
とはいえ、全国の書店に流通させたいならこのシステムに従わざるを得ないというのが正直なことろです。バリバリの既得権益ですね。
ここに風穴を開けたのが、Amazonです。
もし全国の書店流通を必要無しと思うのであれば、Amazonのネット販売システムに乗り直接販売することが可能になりました。
そもそも電子書籍で売ることのみを想定している場合には、店頭販売は全く無関係な話となってきますし、発注後印刷製本というシステムでの紙の本の販売も可能です。
現代では紙本の発行と同時に大抵の出版社は電子書籍でも販売を開始します。
個人でも作品を投稿して発表できるインターネット上のプラットフォームが増えて、そこからデビューする作家さんも増えました。
これはお手軽だし多くの人の目にもとまるチャンスがあり、作家としてやっていきたい著作者の方にはお勧めの方法です。
又、セルフ出版で作った本をAmazonなどに登録して販売することは、出版社のライセンスを持っていれば基本的に可能です。
売り上げから手数料として大体半分をAmazonが持っていきますが、それでも印税よりはかなり多い金額が著作者の手元に残るでしょう。
まあ問題は無名の作家の本がAmazonで目に留まり売れるのか?そして、在庫抱える事にならないか?という問題があります。
売れるかどうかは結局どのツールを使っても、本人の努力次第というところがあるのですが、幸い在庫は減らすことができます。
というわけで、一人電波塔ならぬ一人出版(者)社となって、中抜きされずに自分の本を出版していきたい、版元になりたい、という方は、
当方の講座をぜひどうぞ。
版元になるための、必要かつ物理的なノウハウに絞った一日集中講座を開催しております。
この講座は、世によくある「文章の書き方」とか「売れる本の作り方」とかではありません。
自ら出版者(社)となって自分の本を出していきたい方専用の講座です。
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